浮世絵徒然
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絵師の名前は知らずとも、絵の題名など知らずとも、日本人ならば、絶対にアタマに思い描く浮世絵にが有るはず。生き生きとした役者絵が....大胆な構図に心を奪われた風景画が.....。
そのうちの何枚かは確実にありました。
実物を近くでみると、いろんな事に気がつきます。
絵師はカメラマン事務所みたいじゃな。さしずめこのグラビア(美人画)は加納テンメイ事務所でこっちのは篠山キシン事務所だな、と思ってみたり。
渓斎英泉の美人画は....天海祐希!とか、これはパラパラマンガであれは着せ替え人形!とか。
ついついボルテージが上がり、かぶりついて鑑賞するので、「お、お客さま、もう少し絵から離れてご覧下さいっ!」と注意される。どんだけ前のめり?
が、しかし、展示作品ではなかった、歌川国芳の金魚づくしのカードを購入。
数年前、国芳の「みかけはこわいがとんだいいひとだ」にスポットをあてた番組を見て、一気に国芳に興味がわいて、その後「猫の当て字」でホの字、「金魚づくし」でメロメロ。
そうよ、あたいは、国芳にzokkon命!(命と書いてラブと読む by シブガキ隊)
ああ〜自分的にはもっともっと国芳の戯画が見たかった。
国芳の戯画を通じて、江戸という時代の粋で洒脱な成熟した文化に惹かれています。
江戸時代の江戸に住んでみたい....!!できれば日本橋の大店の娘っていう設定で....いや、もういいかげん大年増なので、そりゃ無理か。ま、お内儀さんでもガマンする。
いいの、妄想は誰にも迷惑かけないんだから〜!
国芳に興味が出た方、月刊日本橋という雑誌の表紙絵ギャラリーでいっぺんに沢山みれますぞ。
その昔、永谷園のお茶漬けに入っている浮世絵カードを20枚くらい集めて送ると、浮世絵カードセットが当たるというのがありました。世の中の小学生がビックリマンシールを集めるのに血道をあげていた時代に、こっちを集めていた。
まあ、集めてるといっても、好きな図柄のカードが出ないとほったらかしていたので、結局そのカードを祖父が集めて応募し、送られて来たのが写楽セット。全44枚。
今回初めて生で写楽の三代目大谷鬼次の江戸兵衛に会いました。
じつわ、この画を元にして、fumiと一緒に大学祭の看板を書いたことがあり、ちょっとこの絵の前で感慨にふけりました。
参加メンバーの意見をまとめた結果、多数決で牛串と大学芋を売る「暴れん坊将軍」という店を出す事になりました。
なぜかというと、これが打ち合わせで一番お腹をかかえて笑ったから。
他のメンバーが、サボるばかりする中、fumi と二人して「暴れん坊将軍」をなんとか雰囲気のある店にと智恵をしぼり、アメリカの日本趣味的なドライブインみたいなのにしよう!と準備をしたのだ。
学際直前になりサボっていたメンバーも手伝うというので、テントの中のベニヤ壁を外国の落書き風にするからそれを書いてもらおうと、ざっくり下地を作ってから「ポップでかっこいいの、頼むよ!」と言い残してあたしはバイトに行った.....。
まがりなりにも、美術を専攻しているメンバー達だ....。
どんなんなるかなーと期待する....。
いそいそと、戻ってきたら、モノスゴイ落書き壁ができていた.....。
隙間にこっそり「しょう油」とか書いてあって、ひっくりかえりそうになった。
そうだった、きゃつらはあくまでも、オモローを優先するメンバーだった....。
上の写真の上の写真が壁の絵の一部で、上の写真の下の写真が看板込みのテント前。ややこしや〜。
そして、学際当日、店の半分を急に先輩に奪われ、牛串と大学芋と可愛い雑貨とメキシカンタコスとビールを売る、なんちゃって浮世絵看板の支離滅裂な店が、大人気を博しました。それが青春。